カツオ愛の落とし穴
カツオが愛の落とし穴にはまったとて、という感じのタイトルである。「愛の落とし穴」とはテレビで放送されているサスペンスドラマのタイトルであり、サザエは毎週欠かさず見ているようである。
しかし、最終回が放送される日、サザエは用事があって家を出なければいけない。そこでカツオに５００円のお駄賃をあげ、事件の真犯人は誰なのかを確認しろと命令。やはりサザエさんの世界には見逃し配信など存在しないようである。
意気揚々と頼みを引き受けたカツオであったが、「真犯人が分かるのはラスト５分だから」と調子に乗って別の番組を見続け、結局真犯人が誰かを確認できなかった。リスク管理の不徹底ぶりには、毎度のこと驚かされる。いつかバイトで大きなミスをしでかすタイプである。
事件の真犯人は誰か。カツオは友人達に効いてまわるが、誰も見ていない。
「見ていたけど途中で怖くなってテレビを切った」
と嘘みたいな事を言う中島に対して、カツオは「臆病者！」と叱責。こんなコミュニケーション、私は怖くてとれない。
犯人が分からないまま、サザエは帰宅。カツオはサザエの推理を適当に肯定しごまかした。もちろん、実際の真犯人は別の人である。
サザエは自分の推理が当たったとタイコおばさんに自慢。事が大きくなる。しかし、マスオが買ってきた週刊誌に真犯人役の俳優のインタビュー記事が載っており、それを読んだサザエは事の真相に気づく。カツオが叱られて終わる、という話だ。
よく出来た話であるが、これは見逃し配信やＳＮＳの普及した現代では成立しない話である。サザエさんは日常アニメであるが、もはやこれはとうの昔に消えた過去の日常。これを「時代錯誤」と捉えるか、それとも「昔のほのぼの話」と捉えるかは、我々に託されている。ちなみに私は前者である。
間が悪い父さん
タイトルでめっちゃイジるではないか。波平に不運が舞い込み続ける、という国民歓喜の回である。こういうのが見たいのだ。
予想通り、波平に不運が訪れ続ける。
日替わり定食を頼んだら、前の人で終わる。乗ろうとしたバスが目の前で発車。タクシーが故障。おみやげに買ったアイスが溶け、工事現場で働いていた人にプレゼント。序盤から畳みかける展開に、思わず姿勢が前のめりになる。
次に、家族で遊園地に行く予定を立てる。しかし、前日に磯釣りの予定が入っていたことに気がつく。よって遊園地の予定は中止に。いいぞ、波平。家族を置いてまで磯で何を釣る。
しかし、当日海は大荒れ。結局磯釣りは中止で帰宅。こんなことになるなら、家族で遊園地に行けば良かったと後悔。
子供達はもう外へ遊びに出かけたため、波平は一人で散歩へ向かう。もはや自分から傷つきに行っているようなモンである。案の定、本屋で買おうと思っていた本が残り１冊。それを目の前で買われる。
もはや呪われているのではないかと疑ってしまう程の不運であったが、道ばたで桃を無料で配っているトラックを発見。おいしい桃をゲットする。
家族そろって桃を食べ、「間が悪くてよかったね。美味しい桃が食べれたから」というお粗末な励ましが交わされる。桃に毒が入っているオチかと思われたが、別に入っていなかった。
夏の夜長に夜ふかしを
急にどうした、という感じのタイトルである。
夏休みなのだから夜更かしをしたい、とごねるカツオ。どうせ大人の連中は子供が寝ている間に美味しい物でも食べているのだろ、と主張するカツオ。そういえば、小学生の時は「夜更かし」だけで一大イベントであった。今では無駄に夜更かしをして悩みごとをグルグル考えるどうしようもない時間を過ごしているが、夜更かしは憧れであった。
夏休みは規則正しい生活をしなさい、という波平。徹夜明けの自分には耳が痛い。しかしカツオは意地でも夜更かしをすると決め込む。まずは昼寝で体力を温存する作戦のようだ。
しかし、こういう日に限ってサザエに家の手伝いを任される。このままではいけないと思ったカツオは、ヘビのオモチャでサザエに攻撃。追いかけっこに持ち込み、そのまま撒いて手伝いを放棄するようだ。
しかし、いつまで経っても追い続けるサザエ。追いかけっこは延々と続く。見ていて思ったが、カツオとサザエの追いかけっこって、意外と盛り上がらない。
結局体力を使い果たしたカツオ。ぐっすりと寝てしまう。
別の日、いよいよ夜更かしを決行するカツオ。なにか美味しい物が出てくると思われたが、大人達は全員寝てしまう。気持ちを切り替えて漫画を読み始めたカツオであったが、結局寝落ち。翌日も昼寝をして過ごし、カオリ＆早川ペアとお祭りに行くチャンスを逃してしまう。
この回を見て、自分もこの夏は規則正しく過ごそうと思った。思っただけではあるが。
じゃんけん
グーであいこでした。
